今朝の所長の一言 220817 国税庁レポート2022

国税庁HPより
1 レポート内容
 ・国税庁について
 ・納税者サービスの充実と行政効率化のための取組
 ・適正・公平な課税・徴収
 ・権利救済
 ・酒類行政
 ・税理士業務の適正な運営の確保
 ・実績評価(政策評価)の実施
 ・資料編
2 適正・公平な課税・徴収
 ① 悪質な納税者には厳正な調査を実施する一方で、その他の納税者には簡易な接触も実施
 ② データ活用の取組強化
 ③ 調査において重点的に取り組んでいる事項
  ・消費税の適正課税の確保のため、十分な審査と調査を実施
 ④ 消費税の調査事例
  ・高額な固定資産の購入を装い、架空の課税仕入を計上していた事実を把握
  ・輸出物品販売場でシュオ費税免税物品を大量に購入していたが、購入した物品を国外に輸出せず、不正に消費税の免税を受けていた事実を把握
 ⑤ 資産運用の多様化・国際化を念頭に置いた調査を実施
 ⑥ 海外資産等の申告除外・国際的租税回避を把握した事例
  ・租税条約等に基づく情報交換制度によって、会議あ銀行の代表者名義預金に売上代金を入金させ、売上を適正に申告していなかった事実を把握
  ・CRS情報を端緒に、相続税の申告において海外預金から出金した預金などを申告していなかった事実を把握
 ⑦ 無申告の調査事例
  ・暗号資産取引により多額の利益を得ていたものの、関係人に暗号資産を送金の上、当該関係人に日本円に換金させることで、自己の収益として申告しなかった事実を把握
  ・被相続人の銀行口座から相続人が生前に出金していた自宅に保管していた現金があり、相続税の申告が必要であったが、無申告だった事実を把握
 ⑧ 調査以外の手法の活用(実地調査以外にも様々な取組を実施)
 ⑨ 納税者の自発的な納税義務の履行を確保するための取組
  ・審査の結果、計算誤りや法令の運用誤りがあると思われる者や、国税庁の蓄積情報などから無申告が想定される者に対し、文書や電話での連絡を行い、申告書の自発的な見直しや提出を呼びかける取組
  ・申告においてご留意いただきたい事項を、国税庁HPなどにより適正申告を促す取組
3 国際的な取組への対応(情報リソースの充実)
 ① 国外送金調書
   国外への送金及び国外から受領した送金の金額が100万円を超えるものについて、送金者および受金者の氏名・住所・取引金額などを記載した調書を送金等を行った金融機関が税務署に提出するもの
 ② 国外財産調書
   その年の12/31において、国外に合計5000万円を超える財産を有する方がその国外財産の種類や価額などを記載した調書をその翌年の3/15までに税務署に提出するもの
 ③ 財産債務調書
   その年の所得が2000万円を超え、かつ、その年の12/31に置いて合計3億円以上の財産または合計1億円以上の有価証券等を有する方が、財産の種類や価額、債務の金額などを記載した調書をその翌年の3/15までに税務署に提出するもの
 ④ 共通報告基準(CRS)による非居住者の金融口座情報の自動的情報交換→活用事例
  ・CRS情報により、外国法人から得た役員報酬の申告漏れを把握するとともにそれを原資とした資産運用により得た配当所得が申告もれとなっていた事実を把握
  ・CRS情報により、海外の被相続人名義の預金口座を把握し、その預金口座と調査で新たに把握した海外の不動産が申告漏れとなっていた事実を把握
  ・CRS情報により、法人の代表者が海外に保有している預金口座に多額の残高があることを把握し、受取手数料を海外の個人名義口座で回収することによって収入から除外していた事実を把握
などなど
企業経営者や業界の方にとってはコンパクトに必要な情報がまとめられているレポートなのでチェックしておきたいですね(^^)
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