7/5国税庁HPより
1 令和5年分以後の「財産債務調書」の提出義務者・提出期限などについて見直しが行われました。
2 改正内容
① 財産債務調書の提出義務者(拡充されます)
次の2つを満たす方
・その年分の退職所得を除く各種所得の金額の合計額が2000万円を超える場合
・その年の12月31日において、その合計額が3億円以上の財産または1億円以上の国外転出特例対象財産(例:有価証券、未決済信用取引)を有する場合
(改正後)
・改正前のほか、その年の12月31日において、その合計額が10億円以上の財産を有する方
② 提出期限が後倒しされます(国外財産調書も応用)
(改正前)
・その年の翌年の3月15日
(改正後)
・その年の翌年の6月30日
③ 記載を簡略化できる範囲が拡充
(改正前)
・100万円未満の家庭用財産や事業用の未収入金などについては、記載を省略可することができます。
(改正後)
・300万円未満の家庭用財産や事業用の未収入金などについては、記載を簡略化することができます。
・新たに預貯金についても、記載を一部省略化できるように。
④ 所在地に区分することなく、件数及び総額で記載することのできる範囲が広がります。
(改正前)
・事業用の未収入金・・・その年12月31日における価額が100万円未満のもの
・借入金・未払金・その他の債務・・・事業または業務の用に供するその他の債務のうち、その年の12月31日における金額が100万円未満のもの
(改正後)
・その年の12月31における価額が300万円未満のもの
・「用途を問わず」借入金、未払金、その他の債務のうち、その年12月31日における金額が300万円未満のもの
⑤ 記載を省略することのできる範囲が広がります。
(改正前)
・取得価額が100万円未満のもの
(改正後)
・取得価額が300万円未満のもの
⑥ 新たに記載を省略することができます。
(改正後)
・その年12月31日における預入高(1口)が50万円未満の預貯金については、その預入高の記載を省略することができます。
⑦ 資産ごとに区分して記載することなく、総額で記載することができます。
(改正後)
・青色申告決算書又は収支内訳書の「減価償却の計算」欄に記載された減価償却資産については、資産ごとに区分して記載することを省略できます。その場合、財産債務明細書に総額で記載
0 一般の方にとってはなんじゃこりゃって感じの財産債務調書制度ですが、経営者の方や資産家の方にとっては頭の痛い問題でもあります。
今回の最大の見直しは10億円以上の財産があれば鉄板で提出義務が課されたことですね。
どうしようもないことなので、顧問の税理士先生とよく相談しましょう!
by 冨田謙二税理士事務所 姫路 税理士 tomitax とみたっくす コロナに負けるな covid-19 節税 会社設立 相続 確定申告