昨日の日経より
1 ナッジ(Nudge)
① 政策現場では行動経済学や心理学などの行動科学を応用し、人々の行動を自発的に変える手法
② 肘でそっと押して注意を引いたり、行動を後押ししたりするという意味の英語
2 東京都八王子市の試み(大腸がん検診を受けていない人値の案内文)
① 「今年度受診した人は来年度も検査キットを送ります」と利益を強調。
② 「今年度受診しないと、来年度は検査キットをお送りできません」と損失を強調。
③ 損失を強調した②の受診率が30%となり、①の23%よりも7%高い。
④ プロスペクト理論
人間は利益より損失に強く反応
3 人間行動の特徴を活かした政策の例
① 同調効果
→周りの行動を見て似た意思決定→身近な人の納税状況を示すことで税金を納めようと促す(英国)
② 損失回避
→利益を得るより損失を避けることを重視→がん検診を受けないデメリットを案内文で強調(東京都八王子市)
③ 現在バイアス
→将来よりも現在の利益を重視する傾向→非加入の意思を示さない限り、私的年金に自動加入させる。(英国)
④ 情報過多
→情報が多いと選択が難しくなる。私的年金の運用の初期設定を多くの人に理想的なバランス型に(英国)
⑤ パーソナライゼーション
→自分に関係すると感じてふさわしい行動→犬のフンに黄色いチョークで印を付け、フン害を削減(京都府宇治市)
0 背景には予算の確保が困難なことや規制改革だそうですが、行動経済学や心理学をビジネスに活用することは以前からあるのでどんどん活用してほしいですね。これを機会に我々のビジネスにも活かしていきいたいです(^^)